「人魚が休憩している」…実は役者が気絶していた
アクアリウムで人魚姫を演じていた役者が気絶する事故が発生したが、この事故を目撃していた観客たちはこれを公演の一部であると勘違いしてしまった。
4月25日(現地時間)、海外メディア「魯中晨報」の報道によるとこの日、中国・山西(さんせい)省の省都である太原(たいげん)市にあるアクアリウムで「人魚」として公演していた役者が水中で意識を失う事故が発生した。
しかし、気絶後水流に揺れる彼女の姿が、まるで人魚が水中で休んでいるように見えたため、救助が遅れてしまったという。

観客たちも役者が気絶した様子を見て、リアルな人魚の演技だと思い込み、人魚が再び動き出すのを待っていた。
あるネットユーザーが公開した現場の様子が映っている動画によると、人魚が長時間にわたり動かないため、ある観客が「人魚が息をしていないように見える」と疑問を呈し、次第に他の観客も同じ懸念を示し始めた。
これに動揺した観客たちがスタッフにこの状況を伝えた。すぐに一人のスタッフが気絶した役者のいる水中に飛び込み、彼女を救出した。
人魚を演じた役者は酸素ボンベを付けていなかったことが判明した。
論争が起こると、アクアリウムの関係者は公式SNSを通じて「人魚を演じた役者の命に別状はない」と発表した。
そして、役者が酸素不足ではなく「低血糖」により意識を失ったと付け加えた。
それでも、アクアリウムは安全確認のため、すべての水中公演を中止したという。
太原市文化観光局は、救助の適時性、役者の健康管理、機材の配置などの重要な問題に焦点を当て、特殊公演場に対する安全検査を実施する計画だ。