ホンダの海外向け高級車ブランド「アキュラ」
ZDXがブランド初の電気自動車として復活
気になる販売価格は…
ホンダの海外向け高級車ブランドの「アキュラ(Acura)」は、かつて2009年にニューヨークモーターショーでクロスオーバータイプの「ZDX」プロトタイプを発表したことがある。これは2007年に開設されたアメリカ・カリフォルニアにあるアキュラデザインスタジオが初めて1からデザインを手がけたものとして有名だ。また、6速オートマチックトランスミッションを搭載し、素晴らしい品質と優れた性能を持っていたアキュラ・ZDXだが、販売量は想定よりも低く、新型車やコアプロダクトへの集中を理由に、2013年モデルを最後に生産が終了した。
10年以上の時が経ち、アキュラブランド初の電気自動車としてZDXが再登場した。5月1日に北米で納車が開始された「ZDX」は果たしてどのような姿なのだろうか。
電動SUVのアキュラZDX
高いデザイン性をほこる
アキュラZDXは電動SUVで、ボディサイズは全長5020mm、全幅1955mm、全高1635mm、ホイールベース3095mmで、アキュラの最新デザイン言語を採用している。2022年に発表した今後の電動化時代におけるアキュラデザインの方向性を示したデザインコンセプト「Acura Precision EV Concept(アキュラ・プレシジョン・イーブイ・コンセプト)」を具現化した最初のモデルとなる。
高性能モデルタイプSの場合
最大出力は500hpに達する
「GM(ゼネラルモーターズ)」との共同開発モデルであるアキュラZDXには、GMの「Ultium(アルティウム)」バッテリーが搭載され、蓄電容量は102kWh、モーターは最大出力358hpである。
高性能モデル、タイプSの場合には、リアだけでなく、フロントにもモーターが搭載され、これにより最大出力は500hpまで引き上げられた。500hpのパワーはアキュラのSUVの中ではもっとも強力だという。足回りは、ハイパフォーマンスアダプティブダンパーやブレンボ製ブレーキで強化されている。
標準モデルは64,500ドル
高性能モデルZDXタイプは70,000ドル
今回北米にて納品が開始されたアキュラZDXだが、メーカー希望小売価格は、ZDXは標準モデルのシングルモーターモデルが64,500ドル(約1,000万円)、高性能モデルであるZDXタイプSの場合には70,000ドル(約1,145万円)となっている。
アキュラブランド初の電気自動車として戻ってきたZDXに対する世界中の関心は非常に高い。果たして過去の不振を抜け出し、アキュラブランドをけん引できるのか、動向に注目が集まる。