2024年パリオリンピックの開幕を3日前に控えた23日(現地時間)午前、選手たちはフランスのパリ・ラ・デファンス・アリーナで競泳のための訓練を行っている。/引用:聯合ニュース
競泳場で守るべき基本ルールの一つに、水中での排尿を避けることがある。しかし、オリンピックに出場するために集まった世界最高の競泳選手たちがこのルールを守らないという問題が、26日(現地時間)にアメリカの日刊ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によって報じられた。
WSJは、オリンピックに出場するすべての競泳選手がパリ・ラ・デファンス・アリーナのプール内で排尿することになるとし、これがオリンピック競技の「最も汚い秘密」と伝えた。
実際にオリンピック出場経験のある多くの選手が、競泳場で「失礼」をした経験を告白している。2016年リオオリンピックの平泳ぎ金メダリストで、今回が3回目のオリンピック出場となるリリー・キング(アメリカ)は、「おそらく(競技を行った)すべての競泳場で排尿しただろう。元々そういうものだ」と述べた。
WSJによれば、選手たちは競泳場内だけで排尿するわけではない。2004年アテネオリンピックと2008年北京オリンピックにアメリカ代表として出場したケイティ・ホフは、世界選手権の競技前に、隣で待機していた同僚選手が床に排尿するのを見たことがあると語っている。
ホフは「文字通り足を伝って流れ出て床に溜まった」とし、「(選手以外の)外部の人には嫌悪感を抱かれるかもしれないが、プールの水には塩素が非常に多く含まれているので、特に気にすることではない」と話した。
競泳選手たちは、競技中に体にぴったりとフィットし、筋肉を圧迫する競技用水着を着用する。これは水中での抵抗を減らすのに役立つが、圧迫感が強く、脱ぎ着が難しい。さらに、選手たちは競技直前まで水分を摂取する必要があるため、排尿の問題が生じる。
頻繁に水を飲むため、トイレに行く必要があるが、競技用水着の着脱には長い場合で20分もかかる。そのため、トイレに行って水着を再び着るための時間と労力を節約するために、選手たちはそのまま「着たままで済ませる」ことが多いと説明されている。
競泳中に排尿することもあるが、他の人が近くにいるときには排尿しないなどの「暗黙のルール」が存在するとされている。また、競泳場の水質については専門家が塩素濃度を随時調整しているため、問題ないとされている。
アメリカオリンピック代表選考が行われた競泳場の水質管理を担当していたブライアン・スピアは、9日間の選考期間中に1000人の選手が出場した競泳場の水を清潔に保つため、常に水素イオン濃度(pH)と塩素レベルを調整していたとWSJに述べた。