20日午後、中国西北部の甘粛省臨夏市（かんしゅく省りんか市）で1時間にわたり雹（ひょう）が降り、道路に積もった。
この日、中国では10年ぶりに最悪の雹が降り注ぎ、住宅や数十台の車両が破損し、ペットが命を落とすなどの被害が発生した。
19日には、中国南部の広西チワン族自治区河池市（かち市）で直径5cmを超える雹と豪雨が約1時間降り続いた。
国営中国中央テレビ（CCTV）によると、19日、広西チワン族自治区河池市内の地域で直径5cmを超える卵ほどの大きさの雹と豪雨が約1時間降り続いたという。
市民が撮影した映像では、運動中の人々が突然の強風にテントが飛ばされないよう必死に押さえている様子が映っている。撮影者は運動場に落ちた卓球ボール大の雹を手に取り、驚きを隠せない様子だった。
露店商が強風と雹に押し流される屋台を掴む姿も捉えられた。道路を埋め尽くすほど降った雹により、建物の屋根が損傷し、木が倒れるなどの被害も発生した。
ある農家では、雹を避けられなかった犬が血を流して死んでいるのが発見された。住民は「瞬く間に強風が吹き、空が暗くなり、雹が弾丸のように降り注いだ」と当時の状況を語った。
現地気象当局は「雹オレンジ警報（注意報）」を発令し、「屋外にいる人は直ちに安全な場所に避難し、家畜を屋根のある場所に移動させるよう」呼びかけたが、被害を防ぐことはできなかった。広西チワン族自治区でこのような規模の雹による被害が発生したのは2015年以来初めてだという。