クルーズ船に爆破予告をしたのは「家で独りぼっちの彼氏」

米国のクルーズ船「サンライズ号」は、2024年1月にフロリダ州マイアミを出港して間もなく緊急事態に見舞われた。運航会社が「船内に爆弾が仕掛けられている可能性がある」との内容のメールを受信したためだ。
この知らせを受けたサンライズ号の乗組員は、ジャマイカへ向かう途中、1,000室を超える客室を一部屋ずつ点検せざるを得なかった。
運航会社は、米沿岸警備隊とジャマイカ当局にも爆発の可能性を通報し、船は近隣の港に一時寄港することとなった。
その後、サンライズ号に対する爆弾脅迫が虚偽であることが判明し、犯人もすぐに特定された。メールを送った犯人は船に乗っていた女性客の交際相手だった。
捜査を担当した現地の検察は、「今回は幸いにも脅迫が虚偽だったため、人的被害は発生しなかった」とし、「爆弾脅迫をする者は誰であれ、その脅威が深刻に受け止められるということを認識しておくべきだ」と警告した。
検察によると、FBI捜査官が脅迫メールの送信元アカウントを追跡した結果、犯人は19歳の男性、ジョシュア・ロウ被告であることが判明した。
ロウ被告は彼女の家族と同居していたが、自分だけがクルーズ旅行に参加できなかったことに腹を立て、犯行に及んだとされている。彼が旅行に同行できなかった理由は、連れて行けないペットの世話を任されていたためだった。
ロウ被告は裁判官に提出した反省文の中で、「すべては自分の過ちであり、責任は私にある」と綴った。
ミシガン州の連邦裁判所は14日、ロウ被告に対し禁錮8か月の判決を言い渡した。