素手でヘリにぶら下がった男、命懸けの無謀な行動
ある男性が結婚式場でヘリコプターにぶら下がったまま空へ飛び去るという信じがたい行動に出た末、疲労で力尽きて倒れてしまった。
17日(現地時間)、英紙「デイリー・メール」によると、ケニアで行われた結婚式に出席していたスティーブン・オディアムボ・オオウマ氏(28)が、新婚夫婦を乗せて離陸しようとしていたヘリコプターに素手でしがみついたという。
2児の父であるオウマ氏は、離陸準備中のヘリコプターの近くで「自分も乗せてほしい」と要求したが、安全上の理由からスタッフに止められた。それでも彼は諦めず、再びヘリに近づいた。

後に分かったところによると、オウマ氏は数日前、新郎新婦に金銭を渡し、自分もヘリに乗せてほしいと頼んでいたという。
しかし断られたことに腹を立て、結婚式当日、怒りのままにヘリコプターに飛びついたのだ。
操縦士は、機体の下にオウマ氏がぶら下がっているのに気づき、近くの野原に緊急着陸した。

奇跡的に落下を免れ、再び地面に降り立ったオウマ氏は、友人たちに支えられながら運ばれる際には力が抜けた様子で、疲労困憊の状態だった。
この日、オウマ氏は自身の無謀な行動が操縦士や乗客の命を危険にさらしたことについて、謝罪しなかったという。
それどころか、「(緊急着陸がなければ)65分間ぶら下がったままナイロビまで飛べたはずだ」と述べ、「スリリングな体験だった。このフライトは私の人生で歴史に残る瞬間になった」と主張した。
さらに、「短いフライトの間、寒さをほとんど感じなかったし、スリッパも脱げなかった」と誇らしげに語った。
しかし、その命がけの行動の代償は逮捕と拘留だった。
現地警察は、「彼は自分自身を含む人命を危険にさらした容疑で起訴される見込みだ」と明らかにした。