14年前に救助されたゾウが、救助隊員に自分の「赤ちゃん」を見せに来た
2019年、幼い頃に救助隊のおかげで命を取り留めた母ゾウが立派に成長し、赤ちゃんを出産。その生まれた子ゾウを見せに来たというエピソードが話題を呼んでいる。
救助隊員はもちろん、それを知った多くのネットユーザーの心まで温めたその物語の主人公は、ロイジュク(Loijuk)という名前のゾウだ。
14年前、ロイジュクは韓国のMBCバラエティ番組『無限挑戦』でも紹介されたアフリカ・ケニアのナイロビ国立公園にあるゾウ保護団体「シェルドリック野生動物トラスト(SWT, Sheldrick Wildlife Trust)」の救助隊員によって命を救われた。
当時、救助隊員たちはケニア北部の乾燥地帯で、干ばつの中、一頭で取り残されていたロイジュクを発見し、救助した。

その後、ロイジュクは他の救助されたゾウたちと共に青年期を過ごし、現在は野生で生活している。
SWTは定期的にロイジュクを保護センターに連れてきて、怪我や病気がないか確認していた。
いつものように健康チェックのためにロイジュクを迎えに行った救助隊員たちは、驚きを隠せなかった。
いつの間にか立派な大人のゾウに成長したロイジュクが、小さなメスの子ゾウを連れてきたのだ。

ロイジュクのこの行動は、自分の命を救ってくれた救助隊員たちに自分の赤ちゃんを紹介したいという気持ちの表れのようだった。
この日、SWTの救助隊員は「14年前に一頭で取り残されたゾウが、保護センターで他のゾウたちと共に傷を癒し、再び野生に戻る姿を見守ること、そして立派な母親になる姿を見るのは本当に誇らしいことだった」と語った。
彼らはロイジュクの赤ちゃんに「リリ(Lili)」という名前を付け、家族の一員として迎え入れた。
また、暑く乾燥した天気が続いていたため、ロイジュクとリリを保護センター付近で保護したという。
命の恩人である救助隊員を覚えていたかのように子ゾウを紹介したロイジュクの物語は、それから6年が経った今も多くの人の心を打ち続けている。