パリオリンピックの陸上女子走り高跳びで金メダルを獲得したウクライナ代表のヤロスラワ・マフチフ選手(22歳)は、自身の活躍により、ウクライナが現在もなお戦火で苦しんでいることを世界の人に知らせる機会になったと強く訴えた。
7月に2メートル10センチをマークし、37年ぶりに世界記録を更新したマフチフ選手は、4日(現地時間)に行われた陸上女子走り高跳び決勝でも、2メートルまですべて1回の跳躍で成功し、オーストラリア代表の選手と記録で並んだものの挑戦回数の差で金メダルを獲得した。
ウクライナ選手として初めてこの種目のオリンピック金メダルを獲得したマフチフ選手は、「オリンピック期間中にもウクライナでは大規模な攻撃が行われている」と話した。
マフチフ選手は戦火を逃れ、欧州を転々としながら競技生活を続け、現在はベルギーを拠点としている。
「母国ではロシアによる軍事侵攻で大変な状況が続く中、この場に立てたことに感謝したい」とし、「ウクライナに早く戻れることを願っている」と語った。
ウクライナの金メダルはフェンシング女子サーブル団体に続き、2個目だ。
また、同じく陸上女子走り高跳びで銅メダルを獲得したイリナ・ゲラシチェンコ選手や男子ハンマー投げ銅メダリストのミハイロ・コハン選手などとともに、ウクライナの青年スポーツ省が開設した開催期間中に選手やファンらが交流できる拠点「ウクライナハウス」を訪れ、「ウクライナの惨状」を訴えた。
マフチュクは、「戦争に対する警鐘を鳴らすため、できる限りインタビューに対応しており寝不足だ」と話し、世界各国の関心と支援を求めた。