生後3か月未満の新生児にキスをすることは、致命的結果をもたらす可能性があると専門家が警告した。
11日(現地時間)、イギリスのメディア「デイリーメール」の報道によると、人間の顔や口には新生児に簡単に感染する可能性のある数百万の微生物やウイルスが存在しているため、これらが新生児の血管や脳関門を通過して生命を脅かす合併症を引き起こす恐れがあるという。
NHS(英国国民保健サービス)のカラン・ラジャン医師は、SNSで公開した動画を通じて、大人や子供には無害な病気であっても、新生児にとっては致命的になり得ると警告した。
ある女性が、生まれたばかりの甥にキスしたいがために、口に接着フィルムを貼って口づけする動画が話題になる中、完全にキスを避けることが安全だと主張するラジャン医師の動画は、320万回以上の再生数を記録した。
ラジャン医師は、新生児の免疫システムは外部からの侵入を防ぐための訓練段階にあると説明した。たとえ親の顔にあるウイルスに対する防御システムを構築できていたとしても、他人が持つ新しいウイルスと戦う準備はできていないと強調した。
医師は親戚や友人に対し、新生児の免疫システムが強化されるまで2〜3か月待つよう提案した。ただし、親に感染症がなければ、赤ちゃんとのスキンシップを通じて、絆を築くことも子どもの発達において重要だと説明した。
また、ロンドンのHCAヘルスケア傘下ポートランド病院の小児科専門医で内分泌学者のミュリエル・メソ医師も、赤ちゃんがキスを通じてウイルス感染にさらされると、肺炎などの重篤な合併症を引き起こす可能性があると警告した。大人の場合は、鼻水や咳の症状を引き起こす風邪にかかったとしても、薬なしで自然に回復することができるが、新生児の場合はウイルスが脳に広がり、発作や脊髄損傷を引き起こす恐れがあるためだ。
メソ医師は「特に水痘のような新生児に発症する可能性のある疾患を治療せずに放置すると、肺炎や重度の二次感染といった合併症が発生する恐れがある」と懸念を示した。