アルツハイマー病は認知症を引き起こす病気の中で最もよく知られている。全認知症症例の70%を占め、非常に一般的で広く認識されているが、正確な発症原因や治療法は未だ解明されていない。そのため、予防が非常に重要であり、アルツハイマー病の前兆を早期に把握することが鍵となる。
15日、英紙「デイリー・メール」は、米カリフォルニア州の精神科医であり脳画像研究者のダニエル・エイマン博士は最近、「アルツハイマー病は、実際には症状が現れる数十年前から脳内で進行し始める」と指摘。自身のTikTokを通じて、アルツハイマー病の初期段階を示す4つの危険信号を公開した。エイマン博士が公開したアルツハイマー病の危険信号は以下の通りだ。
記憶力の低下
時折物忘れをするのは自然な老化過程だが、認知症患者は最近の出来事や会話、重要な詳細を記憶するのに困難を感じる。海馬は新しい記憶を形成する脳の領域であり、アルツハイマー病の影響を最初に受ける部位の1つだ。
判断力の低下と衝動性
前頭葉が損傷すると、リスクの理解や日常的な問題解決、財務管理に支障をきたす可能性がある。エイマン博士はこれを「脳がオフラインになるようなもの」と表現した。
集中力の低下
アルツハイマー病患者は、長時間の集中や注意の持続が困難になる。エイマン博士は「ADHDのように生涯続く症状とは異なり、注意散漫が加速するように見えるとき、このような現象が起こる」と説明した。
抑うつ気分
アルツハイマー病は、感情の調節を担う脳の領域に影響を及ぼすため、気分の落ち込みが初期症状として現れる。研究によると、アルツハイマー病患者の約半数がうつ症状を経験する。患者はイライラや激しい気分の変動など、感情的変化を頻繁に経験し、感情コントロールが困難になることが多い。