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2025年01月18日土曜日
ホームライフスタイル「砂糖入り飲料」が2型糖尿病と心血管疾患の原因に…世界184か国を対象にした研究結果が示す衝撃の実態

「砂糖入り飲料」が2型糖尿病と心血管疾患の原因に…世界184か国を対象にした研究結果が示す衝撃の実態

引用:聯合ニュース
引用:聯合ニュース

炭酸飲料や果物飲料などの砂糖入り飲料が糖尿病や心血管疾患に影響を与えるという研究結果が発表された。

米ワシントン大学のローラ・ララ・キャスター教授とタフツ大学のダリッシュ・モザファリアン教授らの研究チームは、7日、医学誌「ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)」で、世界184カ国における砂糖入り飲料による2型糖尿病および心血管疾患の影響を分析した結果を公表した。

砂糖入り飲料が健康に及ぼす影響

研究チームの分析によると、世界全体で砂糖入り飲料により毎年(2020年基準)新たに発症する2型糖尿病(T2D)と心血管疾患(CVD)は、それぞれ220万件と120万件に上ることが判明した。これは新規の2型糖尿病の約10件に1件、心血管疾患の30件に1件が砂糖入り飲料に起因することを意味すると研究チームは説明している。

研究チームは、個人レベルの調査に基づく砂糖入り飲料の摂取量と肥満・糖尿病の発症率データを統合分析し、世界184カ国における1990年と2020年の砂糖入り飲料による2型糖尿病・心血管疾患の負担を推計した。その結果、2020年には世界で220万件の2型糖尿病と120万件の心血管疾患が砂糖入り飲料の摂取によって引き起こされたと分析された。これは全体の新規2型糖尿病の9.8%、心血管疾患の3.1%に相当する。研究チームは、世界的に砂糖入り飲料の消費を抑制するための早急な対策が必要だと提言している。

世界的に砂糖入り飲料の消費増加

特筆すべきは、砂糖入り飲料の摂取による2型糖尿病と心血管疾患の負担が、サハラ砂漠以南アフリカやラテンアメリカおよびカリブ海地域などの発展途上国で大幅に増加していることだ。サハラ以南のアフリカでは、砂糖入り飲料の摂取が全体の新規糖尿病発症原因の21%以上を占め、ラテンアメリカおよびカリブ海地域では新規糖尿病の24%と心血管疾患の11%以上が砂糖入り飲料に起因することが明らかになった。

国別では、コロンビア、メキシコ、南アフリカ共和国で砂糖入り飲料による糖尿病がそれぞれ全体の48.1%、30.0%、27.6%を占め、砂糖入り飲料の影響が特に大きいことが分かった。研究チームは、発展途上国で砂糖入り飲料の消費による2型糖尿病と心血管代謝疾患の負担が急増しているのは、西洋化された食生活パターンを選択する人々が増えているためだと説明している。

論文の共同責任著者であるモザファリアン教授は、「砂糖入り飲料は中・低所得国で多く消費されているが、これらの飲料が長期的に健康に及ぼす影響に対処する準備が整っていない」と指摘し、「特にラテンアメリカとアフリカの国々では、砂糖入り飲料の消費抑制に向けてより一層の取り組みが必要だ」と強調した。

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