全長3mのミニマムクーペ
高性能と斬新なデザインを両立
いまでも試乗のチャンスあり?
2008年に登場したトヨタiQは、そのコンパクトなボディと斬新なデザインで話題を集めたマイクロクーペだ。軽自動車よりもさらにコンパクトな全長2,985mm、全幅1,680mm、全高1,500mmというサイズを実現し、革新的なコンセプトを掲げた意欲作として市場に姿を現した。
1世代限りの生産で終了となったものの、15年が経過した現在でもiQの先進性は語り草となっており、その後の様々な派生モデルや高性能車両の開発に影響を与え続けている。
革新的マイクロクーペ、iQの誕生
高性能モデルGRMNシリーズへと進化
発売翌年の2009年、トヨタはチューニングモデルのiQ GAZOO Racing tuned by MN(GRMN)を100台限定で投入。欧州仕様のiQ 130Gをベースに開発され、1.3リッターエンジン(1NR-FE)に6速MTとカスタムサスペンションを組み合わせ、優れた走行性能を実現した。
GAZOO Racing専用カラーにRAYS製16インチホイール、スポーツシートなど充実した装備を標準採用。発売と同時に話題を呼び、限定台数は即完売となり、iQの魅力を如実に示す結果となった。その後2012年には、エンジン出力を強化した「iQ GRMNスーパーチャージャー」が登場し、これも100台限定で大きな反響を集めた。
スーパーチャージャー搭載で進化を遂げたiQ GRMN
現在でも試乗可能との情報も
ROTREX製スーパーチャージャーの追加により、性能を大幅に向上させたiQ GRMN。通常モデルから36馬力アップし、サスペンションも高性能走行に対応するようアップグレードを施した。100台限定のこのモデルも1ヶ月半で完売となり、トヨタのiQプロジェクトの成功を印象づけた。
現在、iQ GRMNシリーズは中古市場でも希少な存在となっている。ただし、一部のトヨタ販売店ではレンタカーとして保有しているところもあり、このユニークな小型スポーツカーに興味がある人は、試乗の機会を探してみるのもよいだろう。