トランプ当選時、自動運転法規の簡素化が見込まれる
5日(現地時間)に実施される米大統領選を前に、共和党候補であるドナルド・トランプ前大統領とテスラのイーロン・マスクCEO(写真)の蜜月関係が引き続き注目を集めている。
3日、米経済メディア「クォーツ」や「ビジネス・インサイダー」などによると、マスクはトランプ候補が今回の大統領選で勝利すれば、米国内の自動運転に関連する法規が簡素化されるとの発言を続けている。
マスクは最近のテスラの決算説明会で「(自動運転事業を進めるには)全国規模の承認が重要だ」とし、「もし政府効率化委員会が設立されれば、それを私が実現する」と述べた。
以前、トランプ候補は自身が今回の大統領選で勝利すれば、予算の無駄遣いを監視し、不要な規制を撤廃する「政府効率化委員会」を設立し、それをマスクに任せると約束していた。
トランプの再選により政府効率化委員会が設置されれば、テスラの自動運転事業はさらに加速すると予想される。
マスクは自動運転による車両共有の普及を目指し、来年には米国カリフォルニア州とテキサス州で運転者の介入が全く不要な「FSD」(完全自動運転)ロボタクシー事業を開始する計画だ。
しかし、カリフォルニア州での承認はまだ得られておらず、こうした規制当局の承認を得るための「キーマン」としてトランプ候補を活用しているというのが、現地業界の大方の解釈だ。
バイデン政権がテスラに対して厳格な安全調査を進めていることも、マスクがトランプを支持する理由の一つである。
最近、米国道路交通安全局(NHTSA)は、相次ぐ事故を受けてテスラの運転支援システム「オートパイロット」の再調査に着手した。
自動車業界の関係者は「かつて環境車政策を『グリーン詐欺』と呼んでいたトランプと電気自動車企業のCEOであるマスクが手を組んだことについて、様々な解釈がある」とし、「米国内の規制緩和が進めば、自動運転の実用化は一層加速し、未来のモビリティ産業の勢力図に影響を与えるだろう」と述べた。