大統領選の翌日以降、全米各地で黒人に対し、「農園で綿花を摘め」という内容の出所不明のメッセージが大量に送信され、連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出した。
7日(現地時間)「ワシントン・ポスト」によると、18歳のアラバマ大学の新入生は、大統領選の翌日6日朝に「近くのプランテーションで綿花を摘むことになったので、午後1時までに準備せよ」というメッセージを受け取った。
管理を担当する奴隷たちが茶色のバンに乗せて連れて行くという説明まであったという。
アメリカでプランテーションというと、16~19世紀にかけてアメリカ南部で黒人奴隷制度によって運営されていた大規模農園システムを指す。
高校生や大学生を含め、アラバマだけでなく、バージニア、ノースカロライナ、カリフォルニア、ウィスコンシン、オハイオなど、20以上の州でメッセージを受け取った人がいた。
人種差別的メッセージを受け取った人々から通報が相次ぎ、FBIと各州当局が捜査に着手した。
一部のメッセージは、トランプ陣営が送信したかのように装ったものも含まれていたという。
当然、トランプ陣営のスポークスマンは「我々はこのメッセージと一切関係がない」と強く否定した。
外国の反米勢力が分断を煽る目的でメッセージを送信したという推測や、トランプ氏の勝利によって米国内の人種差別が公然に露呈したという見方も出ている。