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2024年11月15日金曜日
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【NY株式市場】トランプ・ラリーに急ブレーキ!「3日で全指数下落」の衝撃、テスラ6%急落でEV勢に暗雲

引用:UPI通信
引用:UPI通信

14日のニューヨーク株式市場の主要3指数は、一斉に下落した。ハイテク株中心のナスダックは3日連続で下落し、ダウ工業株30種平均とS&P500指数は反発からわずか一日で下落に転じた。ドナルド・トランプ前大統領が大統領選で勝利したことで、減税と規制緩和への期待感からこれまで投資家たちが買いを進めてきたが、12日以降、トランプ・ラリーは勢いを失ったようだ。特に取引終了間際には、ジェローム・パウエルFRB議長が「利下げを急ぐ必要はない」と発言したこともあり、投資家の姿勢が一段と慎重になった。トランプ・ラリーの代表銘柄であるテスラは、トランプ・ラリーの消失と電気自動車補助金の廃止に関する議論が始まったとの報道が重なり、6%も急落した。

主要3指数が全面安、トランプ・ラリー失速

12日に全指数が一斉下落後、13日にはダウとS&P500が反発して混乱の中で終わったニューヨーク株式市場は、14日に再び主要3指数が下落に転じた。ダウは前日比207.33ポイント(0.47%)安の4万3750.86、S&P500は36.21ポイント(0.60%)安の5949.17で取引を終えた。ナスダックは123.07ポイント(0.64%)安の1万9107.65で終了し、1万9000台が脅かされている。ナスダックは12日以降、3日連続で下落した。

テスラ6%急落、EV補助金廃止懸念で

テスラは6%急落した。トランプ・ラリーが勢いを失う中、テスラの電気自動車販売に悪影響を与えるとされる電気自動車補助金廃止について、トランプ陣営が議論を始めたとの報道が株価を大幅に押し下げた。電気自動車補助金の廃止はすでにトランプが公約として掲げていたため目新しいものではなかったが、これまでの急騰を受けて利益確定の売りが増加した。テスラは前日比19.06ドル(5.77%・約2,856円)安の311.18ドル(約47,800円)で取引を終えたが、それでも5日の大統領選以来、全体では株価が28%以上急騰している。

ビッグテック明暗分かれる、NVIDIA・アップル堅調

テスラが急落する一方で、時価総額上位3社の大手ハイテク株は一斉に上昇した。エヌビディアは0.49ドル(0.33%・約73円)高の146.76ドル(約22,550円)、アップルは3.10ドル(1.38%・約465円)高の228.22ドル(約35,060円)で取引を終えた。エヌビディアとアップルの時価総額の差は、大統領選以降に大きく開いた。5日以降、エヌビディアは7.87%急騰したのに対し、アップルの上昇率は2.8%にとどまった。14日の終値基準での時価総額は、エヌビディアが3兆6000億ドル(約553兆円)、アップルが3兆4500億ドル(約530兆円)だった。時価総額3位のマイクロソフト(MS)は1.69ドル(0.40%・約253円)上昇し426.89ドル(約65,580円)で取引を終えた。一方、アルファベットは3.30ドル(1.84%・約495円)安の175.58ドル(約26,980円)、アマゾンは2.62ドル(1.22%・約393円)安の211.48ドル(約32,500円)で終了した。メタ・プラットフォームズも2.84ドル(0.49%・約426円)安の577.16ドル(約88,700円)で引けた。

SMCI株価84%暴落、上場廃止リスク迫る

会計不正疑惑の中、先月30日に会計監査を担当していたアーンスト・アンド・ヤング(EY)が辞任し、人工知能(AI)サーバー企業のスーパーマイクロコンピューター(SMCI)の暴落が続いている。SMCIはこの日、2.32ドル(11.41%・約348円)安の18.01ドル(約2,770円)まで落ち込んだ。株式分割を考慮すると、3月に記録した史上最高値の118.81ドル(約17,804円)から84.8%の下落となる。SMCIは16日までにナスダックに年次財務報告書を提出できなければ上場廃止となるが、前日にさらに時間が必要だと表明し、上場廃止を回避するのは困難との懸念が高まっている。一方、トランプ当選後に株価が急騰している量子コンピューティングのスタートアップ、IonQ(アイオンキュー)は0.60ドル(2.24%・約90円)安の26.16ドル(約4,020円)で取引を終えた。しかし、IonQはこの日の下落にもかかわらず、大統領選後から株価上昇率は82%に達している。

原油3日連続上昇、在庫減で下支え

国際原油価格は3日連続で上昇した。アメリカのガソリン在庫が予想に反して減少したとのニュースが原油価格を押し上げたが、上昇幅は限定的だった。国際原油の指標となるブレント原油の1月渡しは前日比0.28ドル(0.39%・約42円)高の1バレル当たり72.56ドル(約11,150円)で終えた。米国産原油の指標であるウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の12月渡しは0.27ドル(0.39%・約40円)高の1バレル当たり68.70ドル(約10,560円)となった。

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