ドナルド・トランプ米次期大統領が就任初日にトランスジェンダー軍人を軍から追放する行政命令を発令すると海外メディアが報じた。
25日(現地時間)、英紙タイムズは、複数の米国防総省筋の話として、「トランプ次期大統領が現役のトランスジェンダー米軍人を健康上の理由などで軍務不適格と判断し、強制的に除隊させる計画だ」と伝えた。
報道によると、トランプ次期大統領は就任初日となる来年1月20日、トランスジェンダー軍人の除隊を命じる行政命令に署名する見込みだ。
この行政命令では、トランスジェンダーの新規入隊も禁止される。
トランプ次期大統領は前回の大統領任期中の2017年にも「多額の医療費と混乱を理由に軍隊でのトランスジェンダーを認めない」と表明し、2019年にトランスジェンダー禁止令を施行した。
ただし、当時は新規入隊のみを禁止し、既に勤務中の軍人は現職にとどまることを許可していた。
その後、バイデン大統領が就任し行政命令でこの措置を撤回したが、トランプ次期大統領はより厳格な禁止令を実施する方針だ。
国防総省筋によると、第2次トランプ政権が始まれば、数十年勤務したトランスジェンダー軍人でも職を失う可能性がある。
また、現在約1万5,000人と推定される現役トランスジェンダー軍人が軍を去ることになれば、既に募集に苦戦している米軍の人員不足問題がさらに深刻化する恐れがあるとの懸念も示された。