ジョー・バイデン米大統領が来年1月にドナルド・トランプ次期大統領の就任式に出席する意向を示し、4年前に前大統領として就任式を欠席したトランプ次期大統領の対応と対照的だと注目されている。2016年のトランプ次期大統領初の就任式に参列した歴代大統領らが、今回も姿を見せるかについても関心を集めている。彼らはトランプ次期大統領と依然として険悪な関係にあるためだ。
ホワイトハウスのアンドリュー・ベイツ副報道官は、ワシントンD.C.からニューヨーク市へ向かう機内でのブリーフィングで「大統領はこれを民主的価値への献身と、国民の意思への敬意を示す重要な行為と捉えている」と述べ、トランプ次期大統領の就任式にバイデン大統領夫妻が出席する予定であることを明らかにした。また「バイデン大統領は選挙結果にかかわらず就任式に出席すると約束しており、大統領夫妻はその約束を守る」と付け加えた。
一方、「2020年の大統領選で不正があったと主張したトランプ次期大統領は、2021年1月20日のバイデン大統領就任式を欠席した。現職大統領が後継者の就任式を欠席したのは152年ぶりで、1869年にアンドリュー・ジョンソン大統領が自身の弾劾に関与したユリシーズ・グラント大統領の就任式を欠席して以来のことだった。
米国では前大統領の就任式出席は平和的な政権移行の象徴とされ、通常、就任式当日の朝にホワイトハウスで次期大統領と会談し、共に議事堂へ向かう。しかし、トランプ次期大統領の不参加でこの慣例行事が破られた。
これに対し、2017年1月のトランプ次期大統領初の就任式には、前任のバラク・オバマ大統領や当時副大統領だったジョー・バイデン氏に加え、ジョージ・W・ブッシュ氏、ビル・クリントン氏、ジミー・カーター氏など歴代大統領が党派を超えて多数出席した。病床にあるカーター元大統領を除き、彼らが今回の就任式に姿を見せるかも注目されている。ブッシュ元大統領とトランプ次期大統領は不和な関係にあり、オバマ元大統領とは互いに辛辣な言葉を交わす宿敵の関係にある。