韓国仁川(インチョン)国際空港の入国審査場などで、韓国人旅行者の携帯電話やカードを盗んで使用した疑いで裁判にかけられた20代の日本人女性に、実刑判決が下された。
仁川地方裁判所刑事2単独部(キム・ジフ部長判事)は30日、窃盗や詐欺などの罪で起訴された日本国籍のA被告(21歳)に対し、懲役6か月の実刑判決を言い渡したと発表した。
A被告は、9月6日から9月15日までの間、韓国仁川中区の仁川国際空港第1旅客ターミナルにおいてB氏を含む旅行者の3名の携帯電話やカードが入った財布など、計228万ウォン(約24万4,000円)相当の金品を盗んだ疑いで起訴された。
調査によると、A被告はチェックインカウンター前の携帯電話充電スポットで、旅行者が一時的に席を外した隙に充電中の携帯電話を持ち去ったり、ベンチに座っていた旅行者の財布を盗んだとされる。
さらに、盗んだカードを使用し、空港内の飲食店などで33回にわたって計108万ウォン(約11万5,500円)の不正決済を行った疑いでも起訴されている。
また、A被告は盗んだ携帯電話を使い、宿泊予約サイトで代金を決済するなど、9回にわたり計157万ウォン(約16万7,980円)を不正使用した。
キム部長判事は、「犯行の回数や場所、被害金額などを考慮すれば、罪責は重大である。被害者との和解が成立していない点は不利な情状である」と述べた。
ただし「被告が過ちを認め、反省の意を示している」とし、「盗まれた物品が各被害者に返還されたことなどは、有利な情状として考慮された」と量刑の理由を説明した。