崔相穆（チェ・サンモク）経済副首相兼企画財政部長官が、3日夜の非常戒厳令宣言直後に辞意を表明していたことが分かった。
チェ・サンモク経済副首相、国務会議で戒厳令に強く反対
尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領による非常戒厳令宣言直後の3日夜11時40分、チェ副首相、李昌用（イ・チャンヨン）韓国銀行総裁、金炳煥（キム·ビョンファン）金融委員長、李福賢（イ·ボクヒョン）金融監督院長による緊急会議（通称、F4会議）が開かれた。
為替レートの急騰を受け、金融経済のトップらが無制限の流動性供給など市場安定策を総動員する方針を迅速に打ち出す場となった。
野党議員によると、当時会合に出席したイ総裁は「チェ副首相がF4会議で『韓銀総裁は任期が決まっているから職を全うしてほしい。私は明日辞意を表明する』と述べた」と伝えた。
イ総裁は「経済の司令塔である副首相がいなければ、市場心理が安定せず経済状況の収拾が困難になる」とし、「チェ副首相の辞任を思いとどまらせた」と明かした。
チェ副首相は3日、非常戒厳令の議題を扱った国務会議に出席し、これに強く反対してその場を後にしたと伝えられている。
ハン首相も捜査対象に… 序列上チェ副首相が権限代行へ
チェ副首相は在任期間中に3度の大統領弾劾という局面に立っている。2004年の盧武鉉（ノ・ムヒョン）前大統領弾劾時は証券制度課長、2016年の朴槿恵（パク・クネ）前大統領弾劾時は次官を務めていた。政権交代後、農協大学総長を経て経済チームに加わった。
特にパク・クネ政権では青瓦台の経済金融秘書官と企画財政部次官を歴任し、国政介入事件後の弾劾過程で苦難を経験した。
万が一、首相が大統領権限を代行できなくなった場合、法律で定められた国務委員の序列に従い、チェ副首相が大統領権限代行と首相権限代行を兼務することになる。