暗号資産（仮想通貨・コイン）ビットコインが主要な抵抗線を突破できず、下落傾向に転じた。
暗号資産専門メディア「ニュースBTC」によると、30日、ビットコインはこの日、9万5,500ドル（約1,498万円）の抵抗線を突破できず、再び9万4,500ドル（約1,482万円）以下に下落した。
現在、ビットコインは9万2,500ドル（約1,451万円）の支持線付近で推移しており、更なる下落の可能性も懸念している。
同日、ビットコインは一時9万3,500ドル（約1,467万円）の抵抗線を突破し、上昇傾向を見せたものの、9万5,000ドル（約1,490万円）と9万5,500ドル（約1,498万円）の壁を超えるには至らなかった。その後、価格は下落に転じ、9万2,950ドル（約1,458万円）まで下落した。現在、調整局面に入り損失圏内で推移が続いている。
ビットコインが上昇トレンドを維持するには、9万4,000ドル（約1,474万円）と9万5,000ドルの抵抗線を突破することが重要だと考えられる。9万5,000ドルを超えた場合、次の目標は9万6,500ドル（約1,514万円）の抵抗線となる。
しかし、上昇が続かない場合、9万2,500ドルと9万1,200ドル（約1,431万円）の支持線まで更に下落する可能性もあると示唆されている。
テクニカル指標分析によれば、移動平均収束拡散（MACD）は弱気圏で加速中でおり、相対力指数（RSI）は50を下回っている状態である。主要支持線は9万3,500ドルと9万2,500ドル付近で確認されており、主要抵抗線は9万4,500ドルと9万5,500ドルとされている。
暗号資産市場分析会社「10xリサーチ」の創設者であるマルクス・ティーレン氏は、「来年1月のドナルド・トランプ次期大統領の就任までビットコインのボラティリティが拡大し、調整局面が続く可能性が高い」と分析し、「多くのトレーダーがBTCはトランプ次期大統領の就任直前に放物線を描くように急騰すると予想していたが、実際の市場はこれに反して動いている」と語った。
ティーレン氏はBTC／USD週足グラフでストキャスティクス指標が80以上に位置している点を指摘し、「ストキャスティクス指標が80以上の場合、過買い圏と見なされる。そのため、来年1月までは更なる上昇よりも調整局面に入る可能性が高い」と付け加えた。
過去にも類似の事例があった。2021年4月、ビットコインは6万5,000ドル（約1,019万円）で史上最高値を更新したが、その後調整局面に入り、5月末までに3万ドル（約470万円）台まで急落した。当時、過買い状態と市場心理の変化が下落の主要因と分析されている。
専門家らは今回のビットコインの調整が短期的な市場心理と技術的指標によるものだと見ている。