ニューヨーク市の地下鉄駅ホームで、電車が接近する線路に人を突き落とし逃走した23歳の男が逮捕された。
先月31日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズやAP通信によると、ニューヨーク警察(NYPD)はキャメル・ホーキンス(23)を殺人未遂の容疑で逮捕し、調査を進めている。
ホーキンスは同日午後1時30分頃、ニューヨーク地下鉄マンハッタンの18丁目駅のホームで電車を待っていた男性を後ろから押し、線路に突き落とした後逃走したとされている。警察によると、ホーキンスは過去に暴力や武器の所持に関する前科があることが判明している。
事件当時の映像には、ホームに立っていた被害者がスマートフォンを見下ろしている隙に、ホーキンスが背後から近づき、思い切り押して線路に突き落とす様子が映っていた。被害者は45歳の男性とされ、電車がホームに到着する直前に駆けつけた消防隊によって救助され、病院に搬送され治療を受けている。
最近、ニューヨークの地下鉄では凄惨な犯罪が相次いでおり、市当局は緊張を緩めることができない状況が続いている。先月22日には、電車内で眠っていた女性の衣服に火を付けて死亡させたグアテマラ出身のセバスチャン・ザペタ(33)が逮捕された。また、クリスマスイブにはマンハッタンのグランドセントラル駅で男性がナイフを振り回し、2人を襲撃する事件が発生した。
ニューヨーク・ポストはNYPDの統計を引用し、12月1か月間で約49件の重犯罪に該当する暴行事件が報告され、2023年と比べて約40%増加したと報じた。こうした地下鉄での暴力事件の多発を受け、「ガーディアン・エンジェルズ」と呼ばれる市民パトロール隊が2020年以来再び巡回活動を再開しているという。