中国の天山山脈を南北に貫通する世界最長の高速道路トンネルが完成した。天山山脈中部を貫く「天山勝利トンネル」は、12月30日に全区間が開通し、全長22.13kmで世界最長の高速道路トンネルとして新記録を樹立した。
新疆ウルムチ市とロプノール（尉犂）を結ぶ天山勝利トンネルは、烏尉高速道路の重要な区間に位置している。開通後、車で天山山脈を南北に横断する時間が約20分に短縮されるため、交通の大幅な改善が見込まれている。このトンネルの完成は、シルクロード経済ベルトの中心地域の開発を後押しし、新疆南北間の経済発展を活性化するうえで重要な意義を持つ。
烏尉高速道路は、中国国家高速道路網G7接続線の主要区間であり、新疆と中国全土の道路網において重要な役割を担っている。この高速道路は2025年中に開通される予定で、完成後は中国と欧州諸国を効率的に結ぶ主要な交通路となると期待されている。
過去10年間、新疆は東西を結び南北をつなぐ総合的な交通ネットワーク構築のために数千億元（約2兆円〜）を投じ、交通インフラ整備を進めてきた。