NY株式市場は、新年初の取引日となった2日(現地時間)も下落した。12月27日以降、取引日ベースで4日連続の下落となった。
市況を最もよく反映するS&P500指数とハイテク株中心のナスダック総合指数は、それぞれ5日連続で下落した。
M7ビッグテック銘柄のうち、エヌビディアとメタ・プラットフォームズなど4銘柄は上昇したものの、テスラが6%超、アップルが2%超の急落を記録し、全体的な指数の流れは芳しくなかった。
下落続く
新年初の取引は順調なスタートを切ったかに見えたが、すぐに弱気な展開に転じた。
最終的にNYダウ平均株価は前営業日比151.95ポイント(0.36%)安の4万2,392.27ドル(約666万円)で取引を終え、4日連続の下落となった。
S&P500指数は13.08ポイント(0.22%)安の5,868.55ドル(約92万円)、ナスダック総合指数は30.00ポイント(0.16%)安の1万9,280.79ドル(約303万円)でそれぞれ取引を終えた。
テスラとアップルが急落
M7ビッグテック銘柄の動きは明暗が分かれた。
テスラは創業以来初めて前年の出荷台数を下回ったことが確認され、6%超の急落となった。
テスラ株は24.56ドル(6.08%/約3,863円)安の379.28ドル(約5万9,666円)まで下落した。12月26日以降、取引日ベースで5日連続の下落となり、この間に約18%下落した。
12月9日以来初めて400ドル(約6万2,925円)の節目を割り込んだ。
特に12月17日に記録した年初来高値かつ史上最高値の479.86ドル(約7万5,474円)から20.96%下落し、正式な弱気相場入りとなった。
株価が高値から10%以上下落すると調整局面、20%超の下落で弱気相場と定義される。
アップルもこの日6.57ドル(2.62%/約1,033円)安の243.85ドル(約3万8,353円)まで下落した。
アップルは12月26日に259.02ドル(約4万740円)で史上最高値を記録した後、すぐに下落に転じた。この日までの4取引日で約6%下落している。
この日はアップルが中国でiPhoneの値下げイベントを実施するとの情報が広まり、iPhone 16の需要に対する懸念が再燃したことが株価急落の要因となった。
UBSによると、アップルのiPhoneは昨年11月、米国、欧州、中国というアップルの主要3市場全てで出荷台数が減少した。特に中国での出荷は前年同月比28%減と急減し、アップルの業績に暗雲をもたらしている。
マイクロソフト(MS)も2.92ドル(0.69%/約459円)安の418.58ドル(約6万5,836円)で取引を終えた。
一方、エヌビディアとメタは大幅に上昇した。
エヌビディアは4.02ドル(2.99%/約632円)高の138.31ドル(約2万1,754円)、メタは13.73ドル(2.34%/約2,159円)高の599.24ドル(約9万4,251円)でそれぞれ取引を終えた。
アマゾンも0.83ドル(0.38%/約130円)高の220.22ドル(約3万4,637円)、アルファベットは0.13ドル(0.07%/約20円)安の189.43ドル(約2万9,794円)で取引を終えた。
原油価格、4日連続で上昇
国際原油価格は新年初の取引日となった2日に上昇し、12月27日以降4取引日連続の上昇となった。
世界最大の石油輸入国である中国の景気刺激策への期待感が原油価格を押し上げた。
国際指標原油であるブレント原油の3月渡し先物は前営業日比1.29ドル(1.73%/約202円)高の1バレル=75.93ドル(約1万1,942円)で取引を終えた。
米国産原油指標であるウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)の2月渡し先物も1.41ドル(1.97%/約221円)高の1バレル=73.13ドル(約1万1,502円)まで上昇した。