2日、ウクライナの戦場にロシアの傭兵として投入された北朝鮮軍の被害が相次ぐ中、撤退時に北朝鮮軍の誤射でロシア軍兵士が死亡する事件まで発生したと伝えられた。
ラジオ・フリー・アジア(RFA)は、ウクライナ特殊作戦軍(SSO)第6特殊作戦連隊は昨年12月31日、ロシア軍が占拠していたクルスク州地域の村を奪還したと報じた。
SSOは、この村にはロシア軍だけでなく北朝鮮軍も駐留しており、ウクライナ軍が戦闘の末にこれらの部隊を殲滅したことを、映像とともにテレグラムで公開した。
映像に映る北朝鮮軍とみられる遺体は、味方識別のため足や腕に赤いテープを巻いていたとウクライナ国防省情報総局(DIU)は説明した。ただし、RFAはこの映像の真偽を直接に確認できなかったと付け加えた。
テレグラムの親ロシア系チャンネル「クレムリンウィンド」は、昨年12月29日にクルスク州で作戦中だった北朝鮮軍が撤退中に誤射事故を起こし、ロシア軍兵士3名が死亡する事件も報告されたと伝えた。
また、親ウクライナ系の国際市民団体「インフォムネイパム」も、北朝鮮軍とロシア軍の間で味方への誤射事故が頻発しており、両者の不協和音が前線での死傷者を増加させていると主張した。
米国のサブリナ・シン防総省副報道官は昨年12月30日、北朝鮮軍の攻撃は効果的でなく、相当な人的損失が報告されているとし、最近1週間で1,000名以上の北朝鮮軍の死傷者が発生したと伝えた。一方、ウクライナ政府はこの数字が3,000名以上に達すると主張している。
現在、クルスク州奪還作戦に投入された北朝鮮軍はロシア軍と共に大規模な攻撃を試みているが、甚大な被害を受けていると伝えられている。
北朝鮮軍は訓練不足と現代技術および戦略に対する理解不足から、ウクライナ軍の精密攻撃に極めて脆弱な状態にあるとされる。
ウクライナ特殊作戦軍が公開した北朝鮮軍の遺体から発見されたメモには、ウクライナのドローンを撃墜するために北朝鮮軍が「人間の囮」を活用する方法が図解とともに詳細に記されていた。
ウクライナ軍に一人称視点(FPV)ドローンを供給してきたFSIのトマス欧州代表は最近、「FPVドローンは時速150kmで突進し、100m以内の距離で約1秒で衝突する可能性がある」とし、「北朝鮮軍のドローン射撃の命中率がロシア軍より優れているとの報告を受けたが、これだけでは戦況を覆すには不十分だろう」と述べた。