1968年から50年余りにわたり、欧州に供給されてきたロシア産ガスが新年初日に途絶え、欧州の一部地域では薪まで使用する事態が発生している。
1日(現地時間)、AP通信、ロイター、DPA通信などによると、ロシアの国営ガス会社「ガスプロム」がウクライナを経由するパイプラインで、欧州各国に供給していたガスを同日午前に途絶えた。これは、ロシアがウクライナとの契約に基づき、2022年2月のウクライナ侵攻後もこのパイプラインを通じて欧州にガスを供給していたが、今回ウクライナが契約延長を拒否したことによるものだという。
多くの欧州諸国は代替の輸入先を確保しているが、EU加盟を申請したものの未だ加盟国ではないモルドバは、ロシアのガス供給停止により直撃を受けた。モルドバ政府はエネルギー消費を3分の1以上削減する目標を掲げ、エネルギー源の38%を国内生産で賄い、残り62%を隣国ルーマニアから輸入することを決定した。
ロシア軍が駐留する親ロシア派分離主義トランスニストリア地域では、45万人の住民が厳冬期に困難な状況に直面している。このため、薪の入手先を案内する電話相談サービスも開設された。