アメリカ西部カリフォルニア州の沿岸地域で発生した山火事が2日間で突風に煽られ拡大し、少なくとも5人が死亡した。
8日(現地時間)、AP通信などの報道によると、カリフォルニア州ロサンゼルス(LA)郡でこれまでに5人の死亡が確認され、1,000棟以上の建物が破壊された。負傷者の数はまだ把握されていない。この火災は2008年11月の被害を超え、LAで記録された山火事の中で最大の被害をもたらしたものとされている。
最初の火災は7日午前、LA西部の高級住宅地パシフィック・パリセーズで確認された。この火は最近LA近郊で吹いている局地的な突風「サンタアナ」の影響で他の地域にも延焼した。同日夜、パリセーズ北部のハーストとウッドリー、さらにLA北東部のイートンでも火災が発生した。
現地メディアによれば、LA近郊で4つの大規模な山火事が同時多発的に進行しており、強風のため消火作業が難航している。
焼失面積は約106.8㎢に達し、15万人に避難命令が出されている。同時に、家庭や事業所を含む150万人が停電状態にある。
ロサンゼルス郡消防局のアンソニー・マロン署長は「1~2件の大規模火災には対応可能だったが、4件の同時発生は想定外だった」と述べ、「最善を尽くしているが、LA郡にはこれほど多くの火災に対応する十分な人員がいない」と訴えた。
カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は7日、非常事態を宣言した。バイデン大統領も8日、声明を通じて火災の鎮火に必要な連邦政府の支援を約束した。
一方、20日に就任を控える共和党のドナルド・トランプ次期大統領は8日、自身のSNS「トゥルースソーシャル」でニューサム知事を批判した。ニューサム氏が自然保護を理由にカリフォルニア州北部の水資源を他地域に供給する措置を拒否したと非難した。
さらに「ニューサムとそのLAスタッフが鎮火した火災はわずか0%だ。昨夜よりもさらにひどく燃えている。これは政府とは呼べない。20日まで待てない」と強調した。