暗号資産(仮想通貨・コイン)ビットコイン(BTC)の売却が減少し、その希少性が高まっている一方で、購入量の減少が市場に慎重な見方を広げている。
8日(現地時間)、仮想通貨専門メディア「コインテレグラフ」は、ビットフィネックス(Bitfinex)分析チームの報告書を引用し、ビットコインの売却流動性比率が急激に低下していると報じた。
ビットフィネックスの報告によると、ビットコイン取引所内の流動性蓄積期間は2024年10月時点の41か月から現在約6.5か月に大幅に短縮している。これはビットコインが取引所から急速に流出していることを意味し、市場内の供給量減少と希少性の高まりを示している。
8日(韓国時間)午後5時現在、ビットコインは9万5,700ドル(約1,513万円)で取引されている。7日に10万ドル(約1,580万円)を突破して力強い上昇を見せたものの、8日深夜以降は再び調整局面に入った。
一方で、マイナー(採掘者)の売却量減少は好材料とされている。アナリストは、マイナーが現在利益を確保した後でもビットコインを保有する傾向があると指摘した。これは今後の価格上昇への期待感を反映した動きと分析している。
ビットフィネックスは、今年半ばまでにビットコイン価格が14万5,000ドル(約2,292万円)に達する可能性を示唆し、さらに市場環境が好転すれば最大20万ドル(約3,161万円)まで上昇する可能性があると予測した。
しかし、全てが楽観的ではない。グラスノードの主任アナリスト、ジェームズ・チェック氏は、売却圧力の減少と同時に新規需要も減少している点を指摘した。
チェック氏は「昨年11月以降、ビットコインの現物取引量が53%減少した」と述べ、需要面での弱さが市場の不確実性を高める可能性があると警告している。
ビットコインは昨年11月5日(以下現地時間)から23日までの間に約46%上昇して9万9,006ドル(約1,565万円)を記録し、12月5日には10万ドルを突破した。
しかし、ビットコインは依然として方向性を模索中であり、価格変動が続いている状況である。
専門家たちは、ビットコインの希少性とマイナーの保有傾向がプラス要因として作用する可能性があるとしながらも、新規需要の回復が今後の市場動向を左右する重要な鍵となると分析している。