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2025年01月10日金曜日
ホームニュース「平壌から1,500㎞飛行すれば北海道」北朝鮮がミサイルの1,500㎞飛行に成功したと主張するも、日本は1,100㎞と評価

「平壌から1,500㎞飛行すれば北海道」北朝鮮がミサイルの1,500㎞飛行に成功したと主張するも、日本は1,100㎞と評価

平壌から1,500km飛行すれば北海道上空

約1,100km飛行し排他的経済水域外の海上に落下

北朝鮮は6日、ミサイル試験発射に成功し、1,500kmを飛行したことを主張したが、韓国軍当局はその信憑性に疑問を呈している。

8日の韓国軍当局の発表によると、北朝鮮は6日に発射したミサイルを新型極超音速中距離弾道ミサイルと7日に発表し、「予定された飛行軌道に沿って1,500km先の公海上の目標仮想水域に正確に着弾した」と主張した。

韓国軍が捉えたミサイル発射地点は平壌(ピョンヤン)周辺で、ミサイルは北朝鮮が短距離弾道ミサイル(SRBM)の標的としてよく使用する咸鏡北道吉州郡(ハムギョンブクト・キルチュぐん)沖の無人島「アルソム(卵島)」上空を通過した。

平壌からアルソム方向に1,500km線を引くと、北海道最北端に達する。

北朝鮮の主張が事実の場合、ミサイルは日本本土に落下したか、多少の誤差を考慮しても北海道とロシアのサハリン間、宗谷海峡まで飛行したことになる。

これは日米韓の軍と情報機関が把握した内容と大きく異なる。

韓国合同参謀本部は、北朝鮮のミサイル飛行距離を約1,100kmと評価した。日本政府も飛行距離を約1,100kmとし、自国の排他的経済水域(EEZ)外の海上に落下したとみられると発表した。

北朝鮮のミサイルが1,100km以上飛行したとする場合、日本のEEZや領土に接近または到達したのにもかかわらず、日本政府がこのような分析を出す可能性は低い。

ミサイルの探知・追跡は地球の曲率により制限されるため誤差の可能性があるとしても、北朝鮮の主張の根拠は薄いとの見方が出ている。

北朝鮮のミサイル発射時には近隣の韓国で探知・追跡が容易で、東北方向に飛行した今回のミサイルの場合、着弾地点は日本がより正確に把握できる。

さらに北朝鮮のミサイル情報を共有する米国の支援も加わった日米韓の協力体制下で、北朝鮮のミサイルが3か国の監視網を回避するのは困難だったと推測される。

北朝鮮は飛行距離以外にも、このミサイルの飛行特性を誇張したと考えられる。前日の発表で北朝鮮は、ミサイルが「第1頂点高度99.8km、第2頂点高度42.5km」を記録したと主張した。

このミサイルは昨年4月2日に発射された極超音速ミサイル「火星-16ナ型」と同型か、その改良型と評価されているが、昨年4月の時点では第1頂点高度101.1km、第2頂点高度72.3kmと主張していた。

ミサイルが2回の頂点高度を記録したということは、飛行中に軌道を変更して変則機動をしたことを意味し、敵のミサイル防衛網を回避するための極超音速ミサイルの特性に合致する。さらに、第1と第2の頂点高度の差が昨年4月の約29kmから今回約57kmに拡大したという主張は、変則機動能力の向上を示唆している。

しかし、韓国軍は昨年4月と同様に今回も「第2の頂点高度はなかった」と述べた。北朝鮮が主張する変則機動能力はまだ達成されていないということだ。

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