内乱罪の容疑で拘束された韓国のユン大統領だが、高位公職者の犯罪などを専門的に捜査する「高位公職者犯罪捜査処（公捜処）」の取調べが終了した後、ソウル拘置所に移送され、独房に収容される可能性があるという。
韓国の法曹界によると、公捜処はユン大統領の捜査を終えた後、拘束執行から48時間以内の17日午前までに勾留請求を行う方針だ。
ユン大統領は取調べを終え、勾留質問後に勾留審査が終わるまで、ソウル拘置所にある被疑者待機室に移動する予定だが、捜査が長引けば、そのまま勾留質問と審査を行う可能性もある。
一般的に「勾留」は被疑者が罪を犯したことが十分に疑われ、さらに、証拠を隠滅したり、逃亡したりするおそれが懸念されるなど、必要があると判断された場合に実施される。
韓国法務部はユン大統領の勾留状が発付された場合、過去に刑務所に収容されたイ・ミョンバク元大統領やパク・クネ元大統領の例を参考に、ソウル拘置所内の独房を割り当て、他の収容者と隔離して収容する予定だ。
ただし、現職大統領が拘置所に収容された前例はなく、警護ならびに警備や待遇について、内部で協議中と伝えられている。
両元大統領の例に照らし合わせると、ユン大統領も10平方メートル程度の独房に収容される可能性が高い。
現在、ソウル拘置所には日本では「タマネギ男」の異名で知られる野党「祖国革新党」のチョ・グク前代表などが収容されている。
また、死刑執行する「刑場」が設置されているため、Netflixのドキュメンタリーシリーズ『レインコートキラー: ソウル20人連続殺人事件』で話題となったユ・ヨンチョルなど、凶悪事件を起こした死刑囚も収容されている。