暗号資産(仮想通貨・コイン)イーサリアム(ETH)は、大規模な売り圧力の影響を受けて価格が下落を続けている。
13日(現地時間)仮想通貨専門メディア「コインゲイプ」によると、最近イーサリアムの大口保有者「クジラ」が損失を出しながらETHを売却しており、市場の下落リスクが一段と高まっていると伝えた。
あるクジラアドレスは、1万70 ETHを3,280ドル(約51万1,877円)で売却し、約100万ドル(約1億5,606万円)の損失を記録した。このクジラは3週間前、バイナンスから2万4,029 ETHを出金後、10のウォレットに分割したが、現在も約1万3,959 ETH(約4,548万ドル・約70億9,762万円)を保有しているという。
さらに、トロン(TRON)創設者のジャスティン・サン氏が、過去13時間で3億2,040万ドル(約500億円)相当のETHをHTX取引所に入金しており、大規模な売却が行われる可能性があると示唆された。
ブロックチェーンアナリストのベンジャミン・コーヘン氏は、イーサリアムの供給量が近く「マージ(Merge)」前の水準に達すると予測している。彼は、マージ後の10か月間で月間4万5,000 ETHが増加し、供給量がインフレ傾向に転じていると指摘した。これは、イーサリアムの供給制限政策EIP-1559とマージの効果が薄れつつあることを示していると解説した。
13日午後9時(韓国時間)、仮想通貨情報プラットフォーム「コインマーケットキャップ」によると、イーサリアムの価格は3,072ドル(約47万9,555円)だった。
専門家は、主要な抵抗線を3,360〜3,450ドル(約52万4,514円~53万8,597円)、支持線を3,066〜3,160ドル(約47万8,649円~49万3,293円)と分析しており、この価格帯を推移できるかが今後の動向を左右すると語っている。
市場アナリストのアルトコイン・シェルパ氏は、イーサリアムが短期的に「V字回復」パターンを示す可能性を挙げている。現在の調整局面が収束すれば、上昇傾向に転じる可能性があるが、これには大口投資家(クジラ)の売り圧力を沈静化することが前提条件だと続けた。
専門家は投資家に対し、主要な支持線と抵抗線の動向に注視し、慎重な投資判断を下すよう注意を促している。