ドナルド・トランプ次期米大統領が行政命令で不法移民追放措置を打ち出す可能性が高まる中、ローマ教皇フランシスコは「大惨事になるだろう」と強い懸念を示した。
19日（現地時間）、ロイター通信などによると、ローマ教皇はこの日、イタリアのテレビ局のインタビューで「もし事実なら、貧しい人々が犠牲を払うことになり、大惨事になるだろう」と警告した。また、「トランプ氏が不法移民の追放計画を推進するなら、それは『恥辱』となる」とし、「この対策に効果はなく、問題の解決にならない」と指摘した。
トランプ氏の就任初日となる本日、約100件の行政命令関連措置が発表されると予想されている。特に「第1号行政命令」は不法移民問題に関するものである可能性が高いとされ、これを受けて教皇が異例の厳しい批判を行ったと分析されている。
トランプ氏が発表する行政命令は、ビザなどを持たない外国人の南部国境からの入国阻止と、米国内の不法滞在者の追放措置が含まれると見られる。現地メディアによると、トランプ政権は不法移民追放を、就任式翌日からシカゴで試験的に実施されると報じている。犯罪歴のある移民だけでなく、未登録の全ての移民を対象とした大規模な取り締まりが行われる見通しだ。
ローマ教皇は過去にもトランプ氏の強硬な移民政策を批判している。2016年のメキシコ訪問から帰国する際、当時共和党の予備選候補だったトランプ氏のメキシコ国境の壁建設について、「橋を架けずに壁だけを築こうとする者は、どこにいようとキリスト教徒ではない」と述べた。
