ホーム ニュース 高級時計・宝飾品の売上30%減、中国富裕層の消費行動に異変あり グレーマーケットへの流れも

高級時計・宝飾品の売上30%減、中国富裕層の消費行動に異変あり グレーマーケットへの流れも

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昨年、中国の高級ブランド市場の売上が前年比で20%減少し、2011年以降で最大の減少率を記録した。

22日、ブルームバーグ通信はコンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーの報告書を引用し、中国の高級ブランド市場がここ数年で急成長したものの、昨年の内需低迷により市場規模が2020年レベルまで縮小したと報じた。特に、高級時計や宝飾品の売上は前年比30%以上の大幅な減少を記録し、最も大きな落ち込みとなった。その後を革製品や衣類が続いた。

ベイン・アンド・カンパニーの報告によれば、中国経済は不動産市場の崩壊や若年層の高い失業率といった課題を抱えており、これらが消費心理を冷え込ませているという。消費者は高級ブランド製品の購入を控え、並行輸入品が取引される「グレーマーケット」にシフトする傾向が見られる。さらに、主要顧客層である「VICs(Very Important Clients)」も景気低迷の影響で消費を慎重に行い、投資資産の多様化に注力している。

中国国内で「免税天国」として知られる海南省でも、昨年の高級ブランド売上が約29%減少した。一方で、中国人の海外での高級ブランド消費は回復の兆しを見せており、ヨーロッパでは2019年(コロナ禍以前)の半分の水準まで回復し、日本などのアジア太平洋地域では120%に達した。ただし、ベイン・アンド・カンパニーは、中国が依然として世界最大規模の高級ブランド消費人口を抱えているため、中国高級ブランド市場の長期的な見通しは明るいと述べた。

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