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ウクライナ停戦交渉が急展開
ドナルド・トランプ米大統領が、ロシアとウクライナを停戦交渉のテーブルに引き込むため、外交圧力を一段と強めている。トランプ大統領は、ロシアによる米国人教師の釈放を戦争終結の糸口にしたい考えを示し、停戦交渉と関連付けた。
また、米国のスコット・ベッセント財務長官をウクライナに派遣し、戦争の早期終結への意欲を示した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も、ロシアとの交渉で領土交換を直接提案する意向を明らかにし、停戦交渉の議論が急速に進展する様相を呈している。
11日、トランプ大統領はホワイトハウスで、ロシアが拘束していた米国人教師のマーク・フォーゲル氏の釈放について「ロシアは我々に非常に友好的だった」と述べ、「(ロシアと)ウクライナ戦争を終わらせ、数百万人の命を救う関係の始まりになることを願う」と語った。
さらに「彼ら(ロシア・ウクライナ)は数百万人を失った。おそらく短期間で150万人の兵士を失った」とし、「我々はこの戦争を止めなければならない。我々がこの戦争を終わらせるべきだと考える」と繰り返し強調した。
今回の釈放を停戦への突破口と位置付けることで、ロシアに停戦交渉への参加を促す狙いがあるとみられる。フォーゲル氏は、ロシア駐在の米国大使館の職員でモスクワの米国学校教師だったが、2021年夏に米国からロシアに入国する際、荷物から麻薬が見つかりロシア当局に逮捕された。
フォーゲル氏は、当該麻薬が米国の医師から医療目的で処方されたものだと主張したが、認められずに有罪判決を受け、ロシアの刑務所で服役していた。
また同日、トランプ大統領はトゥルースソーシャルを通じて、今週のベッセント長官のウクライナ訪問計画を確認した。「ベッセント長官をゼレンスキー大統領との会談のためウクライナに派遣する」とし、「この戦争は必ず、そして早期に終結する」と述べた上で、「米国は数十億ドル(数千億円)を費やしたが、示せるものはほとんどない。米国が強くなれば、世界は平和になる」と明言した。
ベッセント長官のウクライナ訪問が実現すれば、トランプ政権2期目の閣僚として初のウクライナ訪問となる。ベッセント長官は停戦交渉とともに、ウクライナのレアアース鉱物への米国のアクセス権確保に向けた協議に臨むとみられる。
ゼレンスキー大統領は資源提供の見返りに、戦後の米国による安全保障を求めている。ゼレンスキー大統領は、同日公開されたガーディアンとのインタビューで「ウクライナのウランおよびチタンの埋蔵量は欧州最大規模」とし、「これがロシアの手に渡り、北朝鮮や中国、イランと共有される可能性が生じれば、米国の国益に反する」と述べ、「ウクライナ支援の経済的誘因として天然資源がある」と語った。
またゼレンスキー大統領はロシアとの停戦交渉について、「我々は一つの領土を別の領土と交換する」とし、現在ロシアが占領中のクルスク州の一部領土を交渉テーブルに載せる意向を示した。