暗号資産(仮想通貨・コイン)ビットコイン(BTC)の価格が、米国の消費者物価指数(CPI)の発表を控え変動性を示している。
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米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は11日(現地時間)の演説で「現在の政策スタンスは以前よりもはるかに緩和的であり、経済が依然として強い状態にあるため、政策調整を急ぐ必要はない」と述べた。また、「量的緩和は金利がゼロ%の時のみ使用する」とし、利下げの可能性に慎重な姿勢を示した。
ビットコインはこれらの発言直後に3.72%急落し、9万8,400ドル(約1,515万円)から9万4,800ドル(約1,460万円)まで下落した。市場では今回のCPI発表がFRBの金融政策に追加的な圧力をかけるとの見方が出ている。
米国のCPIは12日(日本時間)午後10時30分に発表される予定だ。
経済情報提供会社のトレーディングエコノミクス(TradingEconomics)によると、今回のコアCPI(Core CPI)の月間上昇率は0.3%と予想されている。これは前回の0.2%を上回る水準だ。総合CPI(Headline CPI)の年間上昇率は2.9%と予想され、前回と同水準を維持する見込みだ。
市場専門家らは、CPI結果次第でビットコインを含むリスク資産の価格が大きく変動すると予想している。結果に基づく3つのシナリオは次の通りだ。
第一に、CPIが予想通りの場合、FRBが現在の金融政策を維持する可能性が高まる。市場の不確実性が低下し、投資家心理が緩やかに改善する可能性がある。
第二に、CPIが予想を上回る場合、インフレ懸念が高まりFRBの利下げが遅れる可能性がある。ドル高と共にビットコインを含むリスク資産の価格が下落する恐れがある。
第三に、CPIが予想を下回る場合、利下げ期待が高まりリスク資産市場が反発する可能性がある。ビットコインは強気相場入りの可能性が高まり、10万ドル(約1,540万円)突破への期待が高まるかもしれない。
特に、今回のCPI発表は先日発表された米国の非農業部門雇用者数(NFP)とも密接に関連している。1月の新規雇用は14万3,000人と市場予想を下回り、労働市場の減速を示す兆候とも捉えられる。CPIが予想を下回れば、FRBの利下げ期待がさらに高まる可能性がある。
テクニカル分析によると、ビットコインは現在9万5,200ドル(約1,466万円)の支持線をテストしており、CPI発表後に9万4,600ドル(約1,457万円)まで下落する可能性がある。短期投資家にとってはこの水準が買い場となる可能性がある。
反発が起これば、ビットコインは9万6,800ドル(約1,491万円)、10万ドル(約1,540万円)、10万1,500ドル(約1,563万円)まで上昇する可能性がある。特に10万1,500ドルを支持線に転換できれば、新たな過去最高値(ATH)更新の可能性が開ける見込みだ。