昨年、東京都の梅毒患者数が過去最多を記録した。東京都感染症情報センターの8日の発表によると、昨年1月1日から12月29日までの都内梅毒患者数は3,748人に達した。これは1999年の現行統計開始以来、前年の最多記録3,701人を上回る数字だ。また、年間梅毒患者数は2021年から4年連続で最多を更新し、2022年から3年連続で3,000人を超えている。
女性は20代の患者が約900人と最も多く、男性は20代から40代までの各年代で500人を超えたことが判明した。これを受け、東京都は各保健所で匿名による無料の梅毒検査を実施しており、検査を受けて早期診療を受けるよう呼びかけている。
一方、梅毒は性的接触などによってトレポネーマ・パリダムという梅毒菌に感染することで発症する性感染症だ。約3週間の潜伏期間を経て症状が現れる。代表的な症状は無痛性の皮膚潰瘍で、主に陰茎、肛門周囲、女性の外陰部に現れる。抗生物質のペニシリン注射で治療する。