
米動物専門メディア「The Dodo」は6日(現地時間)、捨てられたベビーシートで震える犬が救助されたと報じた。
ある日テキサス州サンアントニオの動物保護サービスで働くペリーは、勤務中だった午後9時30分頃に通報を受け現場に駆けつけた。
通報者によると、飼い主がいないように見えるピットブルが、ドアに向かって絶え間なく吠えていたという。通報者はその犬が攻撃的になるのではないかと不安を感じて通報したという。


しかし、ペリーが現場に到着すると、凶暴に吠える犬の姿はどこにもなかった。
ペリーは「The Dodo」のインタビューで「通報の内容から、狂暴な犬だと予想していました」と語った。
さらに「しかし、狂暴犬の代わりに、ゴミと一緒に捨てられたベビーシートで体を温めようとしている怯えた小さな雌の子犬を発見しました」と当時の状況を説明した。

当時、サンアントニオは異例の冬の嵐に見舞われ、極寒だった。厚手のジャンパーを着ていたペリーでさえ体が震えるほどの厳しい寒さの中、哀れな犬は寒さを避けるため、捨てられたベビーシートに身を寄せていたようだった。
「マーサ(Martha)」と名付けられた犬は、長期間路上生活を送っていたようで、極度に痩せて肋骨が浮き出ていた。

ペリーは震えるマーサを救出し、暖かい毛布のある車に乗せた。ペリーがマイクロチップをスキャンしている間、安全だと感じたマーサは尻尾を振っていた。
ペリーは「まるで私が彼女を助けに来たことを理解しているかのようでした」と語った。
その後、保護施設に移されたマーサは、検査の結果、低体重と心臓フィラリア症陽性であることと、過去に出産を経験したことが判明した。

マーサは長期間飢えていたようで、保護施設で与えられる食事を全て平らげた。また、おもちゃに強い興味を示し、特に職員が管理するおもちゃ箱に好奇心旺盛だった。
現在、マーサは一時的な里親のもとで、譲渡に必要な様々なことを学んでいる。里親宅でもおもちゃが大好きで、コレクションするほどだという。

そんなマーサが最も大切にしているのは、保護施設で初めて手に入れた「クマのぬいぐるみ」だ。
マーサは現在、心臓フィラリア症の治療を受けながら、徐々に体重を増やしている。
「The Dodo」は、健康を完全に取り戻し、捨てられたベビーシートよりもはるかに暖かく快適なベッドで、お気に入りのおもちゃたちと共に過ごせるようになるだろうと伝えている。