ホーム トレンド 観光名所で相次ぐ自撮り死…拳銃自撮りから62階建てビル転落まで…15年間480人死亡 SNS時代が生んだ新たな死因

観光名所で相次ぐ自撮り死…拳銃自撮りから62階建てビル転落まで…15年間480人死亡 SNS時代が生んだ新たな死因

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社会的ネットワークサービス(SNS)とスマートフォンの普及により、21世紀の新たな死因の一つとして「セルフィー(自撮り)」が浮上している。

3日(現地時間)、英国の「The Telegraph」紙は、2008年から2024年末までにセルフィー撮影中に死亡した人の数が世界で約480人に達すると報じた。この数は年間5~6人が死亡するサメの攻撃による死者数よりも遥かに多い。

死亡事故の多くは映画やドラマのロケ地として知られる観光名所で発生している。実際、中国映画『恋愛中の都市』の舞台となった日本の船見座(ふなみざ)では最近、中国人女性が写真撮影のため鉄道の線路に入り込み、列車に轢かれて命を落とす事故が起きた。

また、危険な崖や高層ビルの外壁でセルフィーを撮影し、転落して命を落とす事故も続いている。2023年には、英国のピークディストリクトにあるサドルワース貯水池で、岩場の頂上で写真撮影中に死亡するケースが増え、山岳救助隊がセルフィー撮影を控えるよう呼びかけた。

2017年には中国・長沙で62階建てのビルの外壁に安全装備なしで登った男性が転落して死亡した。2024年にはチェコの体操選手が『眠れる森の美女』にインスパイアされたとされるドイツ・バイエルン州のノイシュヴァンシュタイン城近くの山で滑落し、命を落とした。

「認証ショット」を撮るために無謀な行動をとり、命を落とす事故も相次いでいる。2015年、ロシアでは拳銃を自身の頭に向けてポーズを取っていた女性が誤って引き金を引き死亡した。また、ウラル山脈では若いロシア兵2人が手榴弾の安全ピンを抜いた状態でセルフィーを撮影し、爆発に巻き込まれて命を落とした。彼らは、まさに「認証ショット」だけを残し、命を失った。

「闘牛」で有名なスペインでは興奮状態の牛の前でセルフィーを撮ろうとカメラを向けた男性が角で突かれて死亡した。この事故を受け、パンプローナ地域では闘牛祭でのセルフィー撮影が全面禁止された。

さらに、写真撮影のために野生動物に接近し、命を落とすケースもある。中国・栄成市ではセイウチとセルフィーを撮ろうと近づいた女性が引きずり込まれて溺死した。2024年には、インド南部の動物園で檻を越えてライオンとの危険なセルフィーを試みた男性がライオンに噛まれて命を落とした。

「セルフィー」や「認証ショット」が命を奪う事故が報じられる度に警鐘が鳴らされているが、SNS上での注目度の高さから、死亡事故は減るどころかむしろ増加傾向にある。

イングランド・ノッティンガム・トレント大学の行動依存症専門の名誉教授、マーク・グリフィス氏は「セルフィー中毒」に関する研究で、「セルフィーを撮るためにリスクを冒す人々の心理は嵐を追いかける『ストームチェイサー』と似ている」と分析した。「これは一種の虚勢や男らしさの誇示であり、違いはそれを記録できるかどうかにある」と指摘した。

また、「セルフィーを撮り、それを共有する行為は自己肯定感と深く関係している。特に若者や10代の若者はセルフィーに数百件の『いいね』が付くことで承認欲求を満たす。誰もがやらない極端な行動をとると、さらにその効果が強まる」と述べた。

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