
ある化粧品ブランドがサーモンの精子から抽出した「PDRN(ポリデオキシリボ核酸)」成分を使用した化粧品を過激なマーケティング手法で宣伝したことが物議を醸している。
今月5日、韓国のネット上で「製品広告が下品だ」というタイトルの投稿が注目を集めた。
あるネットユーザーがX(旧Twitter)で、「OLIVE YOUNGで販売されている化粧品の広告がリールで急増しているが、その内容に問題がある」と指摘した。具体的には、「サーモンの精子から抽出した成分を使用していることは事実だが、女性向けの製品に『精子』という言葉を使って広告を作るのはどうか」と批判した。
問題のバイラル広告には、「彼女に精子を買おうと言ったら」という字幕とともに、男性がOLIVE YOUNGの前で女性に「一度だけ買ってみよう」と懇願する様子が映し出されている。
男性は「製品を探すのは少し恥ずかしい」と言いながら商品を購入し、その後、手に塗る様子を見せながら「匂いはしないのか」と尋ねるシーンが含まれていた。
この広告を見たネットユーザーたちは、過度に刺激的な内容に不快感を示し、ブランドの公式アカウントに抗議の声を上げた。あるユーザーは「このようなマーケティング手法は本社の公式承認を得たものなのか」と問い、「こうした宣伝方法はブランドの信頼性を損ね、製品購入を躊躇させる」と批判した。
ブランド側は「外部のマーケティング会社が制作したコンテンツであり、やや刺激的な内容になっていたことを確認した」とし、「現在、マーケティング会社に対して掲載の中止を要請している」と回答している。
PDRNはサーモンの精子や精巣から遺伝子断片を抽出して作られる物質で、体内に投与されると細胞表面のアデノシン受容体を刺激し、皮膚の再生を促進、しわを軽減、炎症を抑制し、痛みを和らげる効果があるとされている。
当初は整形外科やリハビリテーション医学で組織再生や治療を目的に使用されていたが、最近では肌の回復や弾力改善を目的とした化粧品の成分としても注目されている。